やりがいの正体から考える、抽象ワードの飼いならし方

やりがいの正体

先日社会人2,3年目の人から、仕事にやりがいがあるか無いかよく分からない、という話を聞く機会があり、「やりがい」とか「楽しい」とかよく使い倒される感じの抽象的なワードって、考え込むほどドツボにハマるよなと思ったので、ちょっと整理してみることにしました。

やりがいの正体の見破り方を考える

「やりがい」とか「楽しい」って、人によって感じ方が違うので、その正体って人それぞれ、何でも良いはずなんですよね。その前提に立った上で、世間での言葉の消費のされ方に惑わされずに、自分にとっての「やりがい」「楽しい」はこういう感じかなと噛み砕いて消化できれば、それで十分なわけです。

方法論として浮かんだのが、以下の4つ。

1.構成要素を考える
2.人に話すというリトマス試験紙
3.パッケージ化プロセスを楽しむ
4.そもそも言葉が自分にフィットしない

1.構成要素を考える

自分のやりがいを構成する要素って何だろうと、自分なりに要素分解して定義が出来る人は多分、そもそもやりがいって何とか迷わない人なのでそれで良いのですが、その助けになる客観的な言語化ツールとしては、ストレングスファインダーなどは有効だと思います。それなりの信頼性のあるツールとして、有名企業でこれを配属の一材料にしている話をいくつか聞いています。

ストレングスファインダーは、アメリカの世論調査と組織コンサルティングのギャラップ社が「人は自分の弱みを改善するよりも、自分の強みに意識を向けそれを活かすことで最大の能力を発揮する」という考え方に基づき開発したツールです。Webサイト上で177個の質問に答えていくことで、自分の強みを知ることができます。
ストレングスラボより
最上志向
学習欲
個別化
アレンジ
目標志向

こちらは私の結果です。こんな感じで上位5つの資質に該当するキーワードが出てきます。

ここでいう「ストレングス=強み」は思考、志向についての強みということで、スキルというよりも、習慣化していて比較的自然に実践できる思考や志向みたいなものだと捉えています。

私であれば、

・最上志向=最上の形を追求出来る
・学習欲=知的刺激、自学研究の時間が確保出来る
・個別化=人を深く知り、それぞれの個性に触れる

こういったことが人よりもさほどエネルギーを使わずに思考出来るということで、これら思考が動かしやすい環境であれば、「やりがい」「楽しい」を感じやすい環境であると言えそうです。

最上志向というと、やるなら一番とらなアカンで、というノリで競争社会に傾倒していればそのテッペンを目指していたのかもしれませんが、私の場合はフラットな組織に身を置いているのもあり、自らのコミットする事業であったり、キャリアの上での逆張り、オルタナティブさを突き詰めるというところに価値を置いている状況ではあります。学習欲は探求する余裕を作れるか次第ですし、個別化やアレンジについては個々の起業家、経営者にがっつりコミットする仕事でもあるので、そういう意味ではそれらが発揮されやすい環境に身を置いているというところで、悪くはないかな、という感じです。

逆に上位のストレングスが発揮されにくい状態であれば、発揮されやすい状態にどう持っていくかを考えたくなりますね。

私で言えば学習欲は仕事に追われると満たされづらくなりフラストレーションになりがちで、忙しい時ほど睡眠時間を削って何か調べ物をしてしまっていた記憶もあります。最近は専ら、世の中の移り変わりが激しいので退屈しないですけどね。

2.人に話してみるというリトマス試験紙

身近な人に、最近こんな感じなんだよね、と話してみる。話してみて、気持ちよく話せているかが一つのバロメーターにもなる、というリトマス試験紙的なアプローチ。

人に話すと、自分が今どれぐらい地に足が着いているかがよく分かりますね。あぁ自分よく分からないままこの言葉使っていたとか、人に話すことで自分の頭も整理されます。

3.パッケージ化プロセスを楽しむ

仕事でもすべてのタスクにおいてやりがいや楽しみを感じれるかというのは総論の話で、各論で見れば必要なんだけど気分が乗らないタスクというのは当然出てくるわけです。必要なのは分かっているけど、どうにも億劫なタスク。

やりがいタスクに入らないものは、いかに効率化、パッケージ化するか。むしろそのプロセスが楽しくなったりする場合もあって、手段を目的化するというのはポジティブなニュアンスで使われることは少ないですが、使い方次第では有効に働くTipsですし、手段を目的化出来ている状態って幸福度が高い様にも思います。

4.そもそも言葉が自分にフィットしない

なんかどこまでいってもこの言葉ハマらないなぁと思ったら、違う言葉で考えても良いんですよね。

例えば私の場合、「楽しい」という言葉は正直あまりフィットしていなくて、楽しいor楽しくない の二択で聞かれれば楽しいです、になるんだけど、それをいちいち考える気になれないというか、生活の一部として歯を磨く様に仕事をする感覚でいるのが心地良いなぁと思っています。あくまで自分の場合は、ですけどね。

セルフマネジメントな組織に身を置いていなければ、また違った価値観だったのでしょう。フィットしないものはしゃーない、と開き直ったって良いわけですよね。

「楽しい」よりも「面白い」の方がパッシブでない感じがしてまだしっくりくるかなぁ、とかそうやって他の言葉でフィットすればそれで良し、です。

ストイックな人が陥りがちな罠。迷うことに自己嫌悪にならない

逆に色々思い悩んでる自分がダメだと、自己嫌悪にならないこと。ストイックな人が陥りがちな罠ですね。

迷ったって良いんですよ。100年時代で言えば20代なんて、思春期真っ盛りみたいなもので、むしろそれが健全というか。真剣になっても、深刻にならない

この記事見て、あぁ20代とか30代って、性格要素変わるしまだまだ思春期だなぁと改めて思いました。私も31歳でまだまだ若輩者の身ですので、どの口が言うかという話ではありますけどね。

そんなこんなで、抽象的なワードに時に踊らされて迷いつつも、自分なりの形で飼いならしてみようというのが、この記事の趣旨ではあります。

本日の現場からは以上です!

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1986s/目黒10年在住/BrandManager/レベシェア型投資/WEBデザイン/ライティング/起業家の触媒/就活支援/事業立上げ屋/何でも屋